葉野菜が傷みやすいのはなぜか

人間には、男と女という性別による分類、日本人とアメリカ人などの国による分類、黒人や白人などという人種による分類、などいくつかの分類があります。
これと同じように、野菜にも彼らを種類ごとに分ける方法がいくつかあります。
そのうちのひとつ「食べる部位による分類」をご紹介します。
そして、食べる部位による違いは野菜の生育ステージにも関係してくる、という話もしていきます。
ぜひ最後までご覧ください。

野菜は、大きくわけると4つに分類することができます。
葉菜類、根菜類、果菜類、豆類です。
今回は葉菜類(ようさいるい)について解説していきます。
小松菜
葉菜類には、
小松菜や水菜やレタスなど育った葉をそのまま食べるもの
キャベツや白菜など葉がしっかりと巻いて玉になるもの
ブロッコリーやカリフラワー、菜の花など蕾(つぼみ)や花を食べるもの
などが含まれます。

で。
野菜の多くはタネを蒔いてから収穫に至るまでには数ヶ月ほど、長いものだと数年かかるものがあります。
そして、おおざっぱにみたときに野菜の分類によって収穫までの期間に違いが見られるんです。
葉菜類は早いものだと1ヶ月ほど、キャベツのように3ヶ月ほどかかる野菜もありますが全体的には生育期間は短いです。
なぜだかわかりますか?

これを考えるときに知っておかなければならないのが植物の生理です。
生育cycle01
(画像引用:HONDA花ぐらし)
タネから根を出し芽を出して地面から顔を覗かせた植物は、太陽をしっかりと浴びて葉を茂らせ生長していきます。
あるときその植物は、花を咲かせます。
そしてタネをつけます。
そのあとは、タネに栄養を集中させて次世代に命をつなげる準備ができれば、自分は枯れていくだけです。
この生育サイクルにおいて、多くの葉菜類は花を咲かせる前に収穫されてしまいます。
上の図でいうと開花する前、生長しているときに収穫するということです。
生育ステージとしては非常に早い段階での収穫なんですね。
これは、人間でいえば10~20代の若者世代にあたる年齢。
ということで葉菜類をいただくということは、若々しくエネルギッシュな野菜をいただくこと、と言えます。
逆にいえば、新陳代謝が激しくて生長が速いステージなので野菜の鮮度や味が落ちやすいという欠点をもっています。

若さあふれるエネルギッシュな野菜であるがゆえに、収穫されてしまったあとの消耗も激しく傷みやすい、ということですね。
だから。
野菜セットなどを購入して、何種類もの野菜が冷蔵庫に入っているときは、鮮度や味が落ちやすい葉菜類から食べていくことをお勧めします。

 

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