インフルエンザの予防接種は本当に必要なのか?

インフルエンザにかからないように予防接種を受ける人、たくさんいますよね?
ちょっと待ってください。
その予防接種はホントに必要でしょうか?
冷静になって考えてみたことありますか?
今回は農業や野菜とは関係ない話になりますが、農薬は危険なのかを判断するときと同じような考え方でインフルエンザについて考えることができるようになります。
少しでも参考になれば幸いです。

 

予防接種の歴史

注射
かつて日本では、小学生などを対象にインフルエンザの集団予防接種が行われていました(1948年から1994年まで)。
免疫力の低い子供への感染を防ぐことで全世代への流行を止められると考えたからです。
ところが、どんなに予防接種をしてもインフルエンザは毎年流行してたんです。
今では任意接種になってるけれども、それでもやっぱり同じように流行しています。
となれば

ほんとうに予防接種って必要なの?
本当に予防接種って有効なの?

って思うのは当然の流れでしょう。

 

その疑問にひとつの答えを出したのが有名な
前橋レポート
です。
前橋レポートとは1990年前半にインフルエンザの集団予防接種が廃止されるきっかけとなった報告書のこと。
1979年11月、群馬県の前橋市医師会は集団予防接種の中止に踏み切りました。
そしてただ中止しただけではなく、予防接種の中止によってインフルエンザ流行に一体どのような変化が現れるのか、開業医が中心になって詳細な調査を始めました。
予防接種の有効性を検証するためです。
5年に及んだ調査は、前橋市医師会の判断が正しかったことを裏付ける結果となりました。
つまり、ワクチンを接種してもしなくても、インフルエンザの流行状況には何の変化も見られなかった。
この調査をきっかけに、集団予防接種を中止する動きが全国に広がり、最終的にインフルエンザ予防接種は1994年に任意接種に切り替わったんです。

前橋レポート リンク先:カンガエルーネット「http://www.kangaeroo.net/

1994年(H6)以後、インフルエンザ予防接種者数は激減しました。
インフルエンザワクチン製造量
(引用:厚生労働省HP)
それなのに・・・
2000年頃からまた予防接種者が増えてきたんです。
厚生労働省やマスコミの「インフルエンザには予防接種が必要」という宣伝に踊らされて・・・。

 

インフルエンザの変異には対応できない

そもそも多くのウイルス感染症は、一度かかると二度三度かかることはありません。
それは一度感染すると体の中に抗体ができるからです。
いわゆる免疫というやつです。
はしかや水ぼうそうを思い浮かべると納得できると思います。
ところが、インフルエンザもウイルス感染症であるにもかかわらず二度三度かかってしまいますよね。
なぜか?
インフルエンザ・ウイルスは、「小変異」といって絶えず小さな変化を繰り返しているんです。
だから前年に流行したインフルエンザと今年のインフルエンザでは性質が異なるため、同じ人が何度も感染したり、毎年流行したりするんです。
インフルエンザ・ウイルスの遺伝子変異スピードはハンパではなく、ウイルスの1年は人間の100万年に相当するそうです。
人間だって100万年もあればそうとう変異しますよね。
そんなインフルエンザ・ウイルスの抗体を体につくるというのは難しいと思いませんか?

予防接種をうけたのにインフルエンザにかかった、という記憶はありませんか?
ワクチンのA型、B型の予想が外れたからだ。
という簡単なものではないんです。
ワクチンにはAソ連型、A香港型、B型の3種類のウイルス株が入っているからです。
インフルエンザ・ウイルスの驚異の変異スピードにかなわないだけです。
インフルエンザワクチンは、流行する一年くらい前から予測して選定されますが、変異率が人間の予測をはるかに超えていて型を一致させることは困難のようです。

また、免疫力の弱い子供や高齢者にはワクチンを接種したほうがいいのでは?
と考える方もおられると思いますが、型の合わないワクチンを接種しても流行するインフルエンザに効かないのは子供や高齢者も同じです。

 

誰を信じるのか

誰を信じるか
国やマスコミの広告に踊らされる前に、自分で事実を確認してみることをお勧めします。
もちろんここに書かれていることが正しいかどうかも含めて。
前橋レポートの欠点は、実験当時には即判定できるインフルエンザ検査キットがなかったため普通の風邪も混じってカウントされていることだ、と指摘している人もいます。
それを考慮したときにはどう判断するべきか。
国を信じるのか、医者を信じるのか、あなたにとって信頼できる人の意見を信じるのか、自分で調べて判断するのか。
誰を信じるのかによって結果が変わります。

これって農薬でも同じことなんです。
農薬を使用することが安全なのか危険なのかを判断するのは誰なのか。
国を信じるのであれば有機JAS認定のものを買えばいいし、独自の検査基準を設けている宅配会社を信じるならそこから購入すればいい。
そうではなくて安全よりも安心を得たいから信頼できる農家に判断をゆだねてしまおう、というのであればそれでもいいと思います。
あなたが判断するべきなのは、農薬が危険かどうかではなくて誰を信じるかということなんです。

インフルエンザも農薬も、安全性について使用基準について素人が判断するには相当な勉強が必要になります。
誰を信じるべきなのか、について頭を使うことをお勧めします。

 

 

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